バウルーと言えばホットサンド。むしろ、ホットサンド以外に特に思い付くことがない。
そりゃそうだ。バウルーはホットサンド専用器ですから。

そんなバウルーは、他の調理はできないのか?
キャンプ時の荷物減らしのため、バウルーを他の調理に転用できないか試してみました。



使うバウルー

20〜30年ほど使ってる我が家のバウルー。

肉厚なステンレス製。フッ素加工なんて刹那的な機能はありません。シンプルなモノは頑丈で長持ち。自分の雑なメンテナンスで数十年使えるとか、ほんと凄い。今となってはいくらで買ったのか全く分かりませんがコスパ激良しでしょう。

焦げたらステンレスタワシでグリグリと激しく洗えるタフさも素敵。写真でも分かるように、かなりのタワシ傷で磨かれております。

無駄なものが削ぎ落とされたシンプルさと頑丈さを追求した質実剛健な機能美は見た目にも現れるもの。無骨でいい感じです。そのままドラクエとかの武器になりそうな姿(笑)

ただ、残念ながら今はステンレス製のホットサンドメーカーはバウルーから出てないようで、アルミ+テフロン加工のこびりつかないタイプが入手可能なモデルのようです。

※現在のAmazonはぼったくり価格ですので注意(Amazonではない販売者が出品して不誠実な価格で販売中)。「ダブル」は4500〜4600円程度が通常です。買うなら楽天か実店舗で買った方がまともな定価で買えるはず。



バウルーとは
 
ちなみに、バウルーとはイタリア商事という会社が販売する直火用ホットサンドメーカー。海外ブランドだと思ってる人が多いのですが日本製です。当初は金物の街、新潟県三条市で作られてたようです。
このイタリア商事という会社、あえて情報を出してないようです。それにより『舶来品』感を出し、人々を『なんか憧れの海外ブランドの調理器具』と勘違いさせることに成功しているようです。
さらにちなみに、バウルーとはブラジルの地名です。

でも、高価なだけあって品質はいいと思います。



バウルーで焼きおにぎり

さっそくですが、オニギリを焼いてみます。パンもいいですけどね。

お箸の国の人だから、やっぱり米が好き。

よく熱して熱くなったら薄く油を塗り、オニギリを置きます。(ステンレスだから熱してからの使用。アルミ+テフロン加工だと空焼きするとテフロン劣化するので熱しすぎないよう注意。)
この後醤油を塗るので、塩少なめの銀シャリ握り。

はみ出ないように確認しながら閉じます。

閉じてしばし待ちます。

上側の取っ手を指で持ち上げて、素直に開くようになったら醤油を塗ってひっくり返します。
上の写真では、オニギリの米つぶが鉄板に張り付いてまだ開きません。

5分ほど焼いたら素直に開きました。
写真では分かりにくいですが、上側も薄っすらご飯が焼けてます。

醤油をぬりぬり。
けっこうたっぷり塗らないと、焼き上がり後に味薄いです。醤油には白ダシなんかを混ぜると風味アップで更に旨し。

個人的なお気に入りは創味の白だし。和風なら何にでも使えて便利。濃縮タイプなので高く思えるけど意外とお得。


醤油を塗ったら、閉じてひっくり返してまたしばらく焼きます。
両面とも醤油を塗って焼くだけ。一度塗った後は加熱は状況見ながらテキトーに。醤油塗った後は焦げやすくなるのでこまめに開けて確認しながら焼いた方がいいです。


完成。

出来た。いけるねバウルー焼きおにぎり。

むしろ、網で焼くより簡単で便利。もしかしたら、バウルーは焼きおにぎりを作るための道具なのかも・・・。

実は、バウルーは焼きおにぎり専用器として開発されたけど、小麦消費拡大を目論む穀物メジャーの陰謀により、バウルーはホットサンドメーカーとしてしか販売することを許されなかった。そして、そのままバウルー=ホットサンドとして定着し・・・
なんて映画が一本作れてしまうくらいバウルーはホットサンドだけでなく焼きおにぎりも作りやすいです。

網だと網に米がこびりついたり、ひっくり返す時にオニギリが崩れたりする。
ホットサンドメーカーだとそれが無いので、焦がしさえしなければラクちん。

味もバッチリ。
醤油と米の適度なコゲ風味と白だしの隠し旨味が効いてます。
うまい。アツアツハフハフと冬にぴったり。



バウルーでオニギリは焼けますね。
むしろ、「バウルーではオニギリを焼け」と言えるくらい。



バウルーでシイタケを焼いてみる

続いて焼いてみるのはシイタケ。
焼きおにぎりの後だから、なんとなく和の系統かなという安直な考えで。

よく見てもらえれば、前の写真で既にシイタケを焼き始めてますけどね。

ふたたびバウルーを閉じて焼きます。
焼く前に、油を付けたキッチンペーパーで、コゲを軽く拭き取りました。(面倒なので洗わずそのまま使う。)

数分後、焼けたー。

網焼きよりジューシーで美味いかも!!
フタをする分、水分が逃げずに蒸し焼きになるようで、ジューシーさを失わずに美味いです。
醤油をかけてもうまいし、塩だけを振って食っても美味い。

これはアリだ。
むしろオススメ。

「バウルーではオニギリとシイタケを焼け」
と言葉が追加されることになりました。



バウルーでエリンギを焼いてみる

和なキノコがシイタケなら、今度は洋風に立ち返ってみようということで、キノコつながりでエリンギに挑戦。


先程に続き、油を付けたキッチンペーパーでコゲなどを軽く拭いてから
エリンギの形と大きさがマチマチですが、ハミ出ないように乗せて焼きます。

数分後、片面が焼き色ついたので、塩を振って再び焼きます。

なんでオリーブオイルとかバターじゃないかって?
そんなもん持ってきてないからです。あった調味料は塩、醤油、以上!
調味料もミニマルなのでした。

焼けた。

美味い!
意外!エリンギの塩焼き美味い!
オリーブオイルとかバターとかなくてもうまいじゃないかエリンギ。


バウルーでエリンギも焼けますね。

ということで
「バウルーではオニギリとシイタケとエリンギを焼け」
ということになりました。


子どもたちが意外とキノコを食わなかったため、父さんが大量にキノコを食べることになり、満腹でこの辺で実験終了です。



結論

「バウルーはオニギリとキノコを焼くべ道具」

と言いたいところですが、まあちょっと待てと。

要するに、肉厚鉄板(自分のは古いステンレスタイプですが)の密閉容器なので、なんでも焼きやすいですね。閉じたままひっくり返せるのがとても便利。
現行品のアルミ+フッ素加工のを使うなら空焼きはしないように注意して使いましょう。 

欠点としては、一度に大量に焼けないことと、上下の鉄板が分離しないので洗いにくいこと。だから家のキッチンでは常用されないワケですが。


とりあえず、バウルー(というかホットサンドメーカー)は、小さなフタ付きフライパンとしても有能ということが分かりました。

2人くらいのしっぽりキャンプなら、バウルー1つで調理器具ミニマル化もなんとか出来そうな気がしました。



直火用ホットサンドメーカーは色々出てます。
ステンレス製は無く、アルミ+テフロン加工の物。
直火もIHも使えるものから、上下セパレート、ハンドル取り外し可能タイプなど。

安くてもAmazonレビューが評価高いものもたくさんあります。テフロン加工は一生物ではなく消耗品なので、ブランドにこだわらず安くて使いやすい物を選ぶのがコスパ良しです。テフロン加工調理器具はダメになったら買い替えが基本。

興味あれば、色々探してみるといいですよ。

サンドdeグルメ KS-2887
by カエレバ