キャンプでの悲しい事故がまた起きてしまいました。
キャンプ中のガス使用による火災爆発事故で亡くなる方が出てしまいました。
 
友人と3名で訪れていたキャンプ場での事故の様子。
楽しいはずのキャンプ中に亡くなってしまうという痛ましい事態。残された遺族や友人・知人の方々を思うととても無念で心苦しい事故です。
 
 
不幸な話題は避けたいですし、被害者のご関係者の心中を思えば忘れたく記録にない方がよいのかもしれません。
が、今後のキャンプで同じような事故が起こらぬよう、また、道具慣れして油断しがちな自分を戒めるためにもしっかり考えておこうと思いました。
 
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報道内容
 
事故直後、2/17(土)深夜から明朝の報道
===【引用】===========================
<火事>キャンプ場でテント全焼 中に男性遺体 福岡・篠栗
 
17日午後11時半ごろ、福岡県篠栗町若杉のキャンプ場で「爆発音がしてテントが燃えている」と119番があった。福岡県警粕屋署などによると、テント一つが全焼し、中から成人男性とみられる遺体が見つかった。
 
男性は1人でテントに宿泊していたとみられ、同署が身元や出火原因などを調べている。 
 
 
毎日新聞(BIGLOBEニュース) 2月18日(日)1時12分
===【引用ここまで】====================
 
 
事故翌日、2/18(日)に出た追報
(故人名は*印で伏せる修正をしました。)
===【引用】===========================
テント1張り焼け1人死亡
 
17日夜、篠栗町のキャンプ場でテントが焼ける火事があり、焼け跡から69歳の男性会社員が遺体で見つかりました。
警察は18日朝から現場検証を行って火事の原因を調べています。
17日午後11時半ころ、篠栗町若杉にある「若杉楽園キャンプ場」で、「テントが燃えている。爆発音がした。中に人がいるようだ」とキャンプ場のほかの利用者から消防に通報がありました。
警察によりますとおよそ20分後に警察や消防が現場に到着した時には、火は消えていましたが、テント1張りおよそ4平方メートルが全焼し、焼け跡から福岡市早良区の会社員、****さん(69)が遺体で見つかりました。
キャンプ場のほかの利用者にけがなどはありませんでした。
警察によりますとキャンプ場は若杉山の中腹にあり、**さんは登山仲間の2人と訪れていて、2人は別のテントにいたということです。
警察は18日午前10時から現場検証を行っていますが、これまでのところ、焼け跡からガスのカセットボンベを使う小型ストーブが見つかり、ヒーター部分に溶けた寝袋が付着していたということです。
警察では寝袋にストーブの火が燃え移った可能性があるとみて、さらに詳しく調べています。 
 
NHK NEWS WEB  02月18日 12時19分
===【引用ここまで】====================
 
 
 
その後しばらく追加報道なく、
2/20(火)に出た追報 (東スポですが・・・)
===【引用】===========================
テント内のストーブが引火 ブームの冬場キャンプに潜む危険
 
福岡県篠栗町のキャンプ場で17日深夜、テントが全焼する火災が発生し、中で寝ていた69歳の男性会社員が死亡する事故が発生した。
 
福岡県粕屋署によると、キャンプ場から同日午後11時ごろ「テントが燃えている。爆発音がした」と利用者から119番があり、全焼したテントの中から男性の遺体が見つかった。死因は焼死だった。
 
粕屋署の関係者によると、「寝袋のそばでカセットボンベを使うガスストーブを使用していて、気付かない間に燃え移ってしまったとみられる。寝袋は綿の入ったナイロン製で、引火しやすい素材だった。テントが跡形もなく全焼してしまうほど、一気に燃え盛ってしまったようだ」と話す。
 
当時キャンプ場内の離れた場所には10程度のテントが張っていたが、他の利用者は無事だった。増山さんと一緒に訪れていた友人2人は別のテントにいたという。
 
近年のアウトドアブームで冬場でもキャンプを楽しむ人が増えたが、狭いテント内で暖房器具や火器を利用することで、火災など事故の危険性が高まる。アウトドア事情通は「テント内でカセットボンベが高温になって爆発したり、ガスが漏れて引火してしまうケースがある。冬場は暖房器具を使用したままテント内で寝ることが多いので、事故の危険性がより高まる」と話す。
 
火災の他にも、密閉されたテントやコテージ内で火器を使用することで、酸欠となり一酸化炭素中毒になる可能性も。「テント内でも警報機を設置する」「就寝時には暖房器具や火器の使用を控える」などの対策が必要だという。
 
また最近では「グランピング」と呼ばれる家電やインテリアが設置されている豪華キャンプが流行している。ここにも事故の危険性が潜んでいる。2015年、韓国・仁川のグランピングのキャンプ場で、テレビや冷蔵庫の漏電が原因で5人が死亡する火事が発生した。「消火器が作動するか事前に確認する」「テントが布製など燃えやすい素材の場合はより気をつける」など注意しなければならない。
 
東スポweb 2018年02月20日 08時10分
===【引用ここまで】====================
 
 
キャンプブームとは言われますが、ネットでのニュース検索でもあまり記事はでておらず、キャンパーの方々でもこのニュースに気付かなかった方も多いのではないかと思います。
 

ローカルニュースは、短期間で削除されてしまうことが多いため、あえて記事全文をリンク付きで転載させて頂きました。
関係の方、不適切で削除必要でしたらコメント欄にコメントください。削除致します。



 
考えられる原因と状況
 
「カセットボンベ」「爆発」というキーワードに目が行きがちですが、亡くなったのは爆発によるものではなく、爆発前ではないかと思います。
 
 
2/18NHKの記事で
> 寝袋にストーブの火が燃え移った可能性
とあるように、最初に火災が起き、火災により高温状態になった後にガスボンベが爆発したと考えます。
 
死因は「焼死」と記事ありますが、死後に火に包まれた原因(火災による一酸化炭素中毒や有毒ガスなど)でも「焼死(えんし)」と分類されます。
今回の事故は、「焼けて命を落とした」のではなく、「命を落としてから焼けた」と考えられます。
 
火がついた時点で意識があれば、友人などに聞こえるように助けを求める声を上げた可能性がありますが、記事ではその様子がありません。
 
テント内でカセットガス式のストーブを使って暖を取っていたようです。
となると、
・一酸化炭素中毒による昏睡状態
・火災による熱気を吸い込んだことによる呼吸器火傷か有毒ガスによる窒息
の2通り状況が、亡くなる前に起きていた可能性が考えられると思います。 
 
 
一酸化炭素中毒であれば、気付くことなく昏睡状態に入ってしまうので、本人は何もわからないまま亡くなってしまったのでしょう。
熱気による呼吸器火傷や、有毒ガスによる窒息の場合も、声は出せなくなり短時間の間に意識は無くなってしまったのではないかと考えられます。
 
 
いずれにしても、火が大きくなった時点では意識が無いか亡くなっていて、助けを呼ぶことも、周囲が気づくこともできなかったという状況が考えられます。
 
 
テントや寝袋などでは化学繊維が使用されること多く、ポリエステルなどは燃え広がりにくいとされますが、火に当たっている間は燃焼し続けます。
 
今回の事故ではガスストーブという火元があるので、もし難燃性繊維を使用していたとしても、自己消火機能は十分に発揮できず、繊維が火に当たり続けることで燃えていったと考えられます。
 
テントや寝袋などは、ベンチレーションにより内部が酸欠になったり蒸れにくくするような機能があるため、換気口から入った酸素で加速的に燃焼が進んでしまった可能性も考えられます。
しかも、この時期は全国的に空気が乾燥し、雨天時以外は火災が起きやすい気候。 
一度付いてしまった火を抑えることは、意識があったとしても相当困難であったと思われます。
 
 
 
キャンプ中の事故を無くすために
 
便利なはずのガスストーブで暖をとっていて事故は起きてしまいました。
もしかすると、ガスストーブには安全装置が付いていて、一酸化炭素警報器も使用し、万全な体制で安心して使用されていたのかもしれません。
 
それでもやはり、『寝る前に火は消す』という生活の基本を忘れてはいけないということなのでしょう。
睡眠中、人は環境を制御できないということを今一度自覚したいと思います。

 
キャンプ中の事故は水害も多く、川辺のキャンプや中洲で設営して溺れてしまう悲しい事故も多々あります。
SUVなど荒地の走破性が高い高機能の車があるがために、中州など、通常行かない場所まで渡ってしまう場合もあるでしょう。
これも『増水・浸水する場所には注意する』という、生活の基本を忘れなければ防ぐことができるのだと思います。


道具が便利すぎ、また信頼できるが故に、生身の人間の無力さを忘れてしまう。結果、ことが起きた際に環境を制御できずに悲しい事故に繋がってしまう。
そんな要因もあるのかもしれません。


自分自身も、「面倒だから」「便利だから」「快適だから」と、幕内で火を使ってしまうことがあります。
それは、火の怖さを忘れてしまった、事故を防ぐ生活の知恵を忘れてしまうことが多いということなのでしょう。
改めて自身も反省しました。

 
また、「寝る前に火を消す」などの生活の知恵は語り継がれることが少なってしまっているとも感じます。
家のキッチンではIHヒーターが増えることで、火の扱いに関する生活の知恵や躾が子どもに語られることも少なくなってしまったのかもしれません。
生活の中で見聞きすることが少なくなれば、忘れてしまうのが人間です。
 
 
また、便利な道具は「最新の機材だから大丈夫だろう」という心のスキができてしまっているのかもしれません。
 
 
安全を確保して、事故を未然に防ぐのは、昔も今も人間の注意であることを忘れてはいけません。
火も水も、自然に畏敬の念を忘れず、自然を楽しむのが本来のキャンプですね。自然を屈服させることではなく、自然を楽しむ気持ちも再認識させられました。


自分も安易に火で暖を取ることが多いですが、特に『睡眠時の寒さ対策は、火ではなく服と寝具』という基本を思い出しました。

氷点下の気温対応の寝袋(シュラフ、スリーピングバック)は高価ですが、命には代え難いですね。
 


お亡くなりになった方のご冥福をお祈りいたしますとともに、不幸な事故が二度と起きませんよう、そして自分自身への戒めも込めて。合掌。

誰にとってもキャンプは楽しい想い出でありますように。