すっかりキャンプに丁度いい季節に。

というわけで、アウトドアで、家で、家族で、ソロで、とSOTO新商品バーナーフュージョンST-330を使い倒してみました。

ランニングコストの良いCB缶で使える同様バーナーということで、ST-310と一緒に連れ回して使い倒してみました。今回はそのレビュー。

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右の分離型(ホースがある方)が2019新商品「フュージョンST-330」。
左のCB缶一体型が、使い続けてる愛用バーナー「ST-310」。


フュージョンST-330 と ST-310 の詳細な仕様&比較&写真は前回記事参照を。


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ST-330での炊飯は?料理しやすさは?

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日本人のバーナー使いで必須と思われる炊飯用途。フュージョンST-330での使い勝手は・・・


バッチリです。


強火も弱火(トロ火)も調整しやすい。カセットコンロとまではいきませんが、アウトドア用のシングルバーナーとしてはかなり火加減調整がしやすいです。

炊飯用途として十分な能力のバーナーです。


ST-310よりも風に強く弱火(トロ火)をキープしやすいので、炊飯向きかもしれません。


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フュージョンST-330にバーナーパッドを乗せ中〜強火で加熱。

ちなみに、米1合(180ml)に対して水200ml。米研いだ後の水量なので、無洗米の場合はもう少し水入れた方が焦げ付きにくいと思います。


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強火だとこんな感じ。ヘッド真っ赤になります。


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沸騰して吹きこぼれる寸前になったら火加減を弱火(トロ火)に。


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弱火で約10分加熱。
寒い時期なら12〜15分加熱。
加熱終わったら10分以上蒸らして完了。

時間でうまくいかないときは、たまにフタを空けて湯気が無くなるまで、もしくはコゲのニオイがかすかにしたら火を止めます。


ST-310だと、こんなにトロ火状態をキープするのは難しいです。ただ、風吹くとさすがに消えやすいので、その場合はもう少し火力上げる必要があります。


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写真だと不味そうですが、美味しく炊けました(笑)



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他の料理でも、フュージョンST-330の方が重心低いので使いやすいです。
特に、重いフライパンや重い鍋はフュージョンST-330は重宝しそう。ダッヂオーブンとか。ガスボンベと距離があるので輻射熱も気にしなくていいし。

重心が低いことによる安定性と省スペース性はキャンプ用品において正義ですね。


ただ、フュージョンST-330のゴトクにシェラカップ はそのまま乗りません。(ST-310なら乗ります。)
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シェラカップや鍋底小さい(鍋底9cm未満)クッカー乗せるなら、バーナーパッドなどが必要となります。



ゴトク脚の遊びによるグラつきは大丈夫か?

結論から言うと、使用に問題ありません。

低重心で縦方向垂直のステンレス棒ゴトクなので安定してます。クッカー置くと、クッカーの重みで安定するので不安は全くありません。
ただ、ゴトク脚のロック機構が甘く遊びが大きいのでゴトク脚が動きやすいです。

・・・分かりにくくてスンマセン。

現物触ってもらえると分かると思います。ゴトクにモノ乗せても超安定してますが、脚は動くんですよ。うーん。説明難しいです・・・。

※以下の「グラつき」という表現は、ゴトク脚のロック機構が甘いための遊びの動きを意味してます。





前回記事でサイズを測ってるときに気付いた、フュージョンST-330のゴトク脚のグラつき。ロックしても遊びが大きすぎて脚がかなり動きます。

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縦長Xの形から

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横潰れXに。
脚ロック状態でもこんなにゴトク脚に遊びが。


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でも、実際使うときはそこそこ重量のあるクッカーを乗せることになるので、特に支障はありませんでした。


これは、ゴトク上部に刻まれたクッカー滑り止めの溝が深いのが役に立っているようです。
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左のフュージョンST-330はクッカー滑り止め溝が1脚につき3本ですが、溝がしっかり深いのでクッカーをしっかりホールドします。
(右ST-310は溝5本ですが、溝深さが浅いためホールド感が少ない。)

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ゴトク脚のグラつきは気にはなるけど、特に使用で問題は起きてないのでまあいいか、という感じ。


とは言え、AmazonのフュージョンST-330ページで評価の星印がイマイチ高く無い。レビューを読むとゴトク脚のグラつきが、皆不満のようです。
まあ、気持ちは分かる。1万円近く出してゴトクグラついてると残念な気持ちにはなりますわ。


フュージョンST-330ゴトク脚グラつき問題については、かなり個々人の感じ方に委ねられる部分が大きいと思います。

自分は「まあいいか」スタンスですが、SOTOファンとして、日本のモノ作りとして、もっとしっかり脚がハマるようにして欲しいです。新富士バーナーさんぜひ頑張ってください。



設置スペースは?

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これはやっぱりCB缶一体型ST-310に軍配が上がります。ST-310の方が圧倒的に省スペース。

フュージョンST-330はホースがある分、手前にCB缶の場所が必要になってしまいます。


前記事でも書きましたが、テーブル無しで地べたで使う場合は、分離型の方が使いやすいと思います。水平が少なくても使いやすいので。登山の時などフュージョンST-330のが有利かと。
ですが、キャンプならテーブル必ず使うので、ST-310の方が設置しやすいと感じました。


設置時の省スペース性については一体型のST-310に軍配。



耐風性能は?

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文句なしにフュージョンST-330の方が耐風性能高いです。すり鉢状のバーナーヘッドの耐風性能はすごいです。

ウィンドスクリーン使わないでけっこうイケます。最大火力で加熱してればけっこうな風速の中でも風防板無しでも使えると思います。

荷物少なくしたい登山時とかすごく良さそうです。

耐風性能は完全にフュージョンST-330圧勝です。



収納性は?

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たたんだ状態は、左フュージョンST-330の方が一回り小さい。

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ダイソーで買った100円のチャック付き袋(ポーチ?)に入れてます。
省スペース化したい自分は、ハードケースではなくソフトケース派。

うまく収まってるように見えますが、
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チャックを閉めてみると、

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ザンネン。
ST-310は微妙に大きい。ゴトクの高さが邪魔をしております。あと5mmゴトクが低かったらスムーズにチャック閉まるのに。悔しいトコロです。

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一応、両手で頑張って閉じればなんとかチャック閉まります。

ですが、チャック閉まらない状態で気にせず使ってます。
ワイルドなので。最近のユーチューブキャンプ動画風に言うと無骨なので。
いや、単に頑張ってチャック閉じるのが面倒な、面倒くさがりなだけです。


収納性についてはよりコンパクトに収まる(重さも100gほど軽い)フュージョンST-330に軍配。




ST-330の問題点(後日追加)

このST-330、一つ問題点があります。
ゴトク脚のグラグラではありません。

それは・・・

点火装置が付いたり付かなかったりと、非常に不安定。火花(スパーク)が出にくいのです。

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せっかく着火装置があるのに

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火花が出る確率低し。


試しに100回押して計測すると、目視できる火花が出たのはわずか7回。そのまま着火に影響するとしたら、着火成功率はわずか7%と低い。
けっこう致命的な欠陥。

もちろん、電子着火装置が機能しないような高山でキャンプしてる訳ではありません。(標高高い場所では、電子着火式ライターは着火しにくくなる。)


どうも発売初期に買った人のロットの点火装置に不具合が多い様子。自分も発売前に予約注文した購入者。


うーん。
初期に飛びついたSOTOにとって良き客であるファン層にアダを売るような仕打ちのような気がする。

発売初期購入者に点火装置に不具合あるというら声多数なのに、未だにSOTOからの公式コメントは何も無し。
なんだかなぁ。

この件については、メーカー(新富士バーナー)に問い合わせてみたいと思ってます。

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とりあえず今は、ライターとセットで持ち歩くという、なんともやるせない状況。


販売初期だから不具合リスクあるのは分かりますが、それなら直してくれよと。

発売からかなり年数経ってるST-310は、その点安心感がありますね。



まとめ

では、まとめると、フュージョンST-330はどうか?


いい感じ、だけどST-310を持ってる自分としてはテーブル上のスペースを考えて、メインはST-310、フュージョンST-330はサブバーナーになりそう。
という感じ。


登山時(今はあまりしないけど)なら、フュージョンST-330を持っていきます。ウィンドスクリーンや遮熱板も必要無いしコンパクトで軽いし。
てすが、キャンプなら2台持って行ってST-310をメイン使用というスタイルになりそうです。


風防(ウィンドスクリーン)も、遮熱板も、自作のST-310適合品を持っているので、それが大きいかもしれません。風防も遮熱板も無かったら、フュージョンST-330の方が便利かも。

▶︎ST-310専用ウィンドスクリーン「アマ板」の作り方 http://cospa-camper.blog.jp/161216-st310-bouhuutaisaku-ketteiban?p=3




コスパは?

正直、微妙。

耐風性能や低重心などメリットも多いですが、約1万円の高単価に対してゴトク脚の遊びが大きいなど、製品としての完成度が微妙なトコロも。

もちろん、ランニングコストの安く済むCB缶使えるのはST-310と同じ。

ですが、ST-310が5500円程度。フュージョンST-330は9720円と2倍近い価格。
フュージョンST-330が7900円程度の価格なら「ST-310にプラス二千円で買っちゃえ!」と人にオススメできますが、約2倍となると・・・。

耐風性能や軽量性を求められる登山ではなく、キャンプ使用、ということならST-310の2台使用の方がコスパいいと感じてしまいました。



自分の思う使い分け方

●フュージョンST-330
 ・炊飯時(弱火しやすい)
 ・重い鍋(ダッヂオーブン)
 ・鍋底広いクッカー(フライパンとか)
 ・強風時
 ・荷物少なくバーナー1台だけの時
    (軽量化したい時)

●ST-310
 ・テーブルの上スッキリさせたい時
 ・ちょっと使ってサッと片付けたい時
 ・自分はメイン使いこっちになりそう
    (サッと使ってサッと片付けやすい)



色々書きましたが、どちらも収納性悪くないので2台持ち出しても全く問題ありません。なので2台持ち歩いてその時の気分と状況で使うようになりました。

フュージョンST-330とST-310のスペック違いの2台体制ツーバーナー状態もいいと思います。


趣味の世界ですから欲しい物を使ってみるのがいいかも、ですね。要らないと思ったらネットフリマですぐ売れるいい時代になりましたし。


もう店頭でも見かけるようになってきたので、気になる方は実物触ってみるといいと思います。


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新しいバーナーにも慣れたところで、今年もキャンプにたくさん行きたいものです。

皆さまもよきキャンプをば。



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(ST-330遮熱板の作り方)



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