台風19号が甚大な被害を出しながら通り過ぎて行きました。関東に居を構える者として、他人事ではない事態に心が痛いです。

そんな中ではありますが、今回の台風直撃時に「あって良かった」と思った物3つを何かの参考になればと紹介してみます。

自分の状況としては、幸いにも被災はしませんでしたが、近隣自治体で河川の氾濫が起こり避難指示が出たという状況を体験しての実感です。



とりあえず募金

とりあえずできる募金をしてみました。
小さくてもできることから。

場所や時間にとらわれずネットでできる募金があるので、ぜひしてみてはいかがでしょうか。
楽天の募金で、既に台風19号の募金が立ち上がってます。早速自分もポイントで募金してみました。(募金期間11/13までなので急ごう!)

楽天の期間限定ポイントでも募金可能。100円 or 100ポイントから可能。


100円だっていくらだっていいのです。
困った時はお互い様で、出せる人が出せる分だけ助けられればいいと思います。



三連休キャンプをキャンセル→道具そのまま台風直撃に備えた

三連休、予約していたキャンプ場はもちろんキャンセル。人間は自然には勝てません。そして家族の安全確保は何よりも尊いということでキャンセルは諦めます。

関東近辺はキャンプどころじゃないのは当然の状況でした。

「東日本未経験の強大台風」とのことで、被災を想定して使えそうなキャンプ道具は片付けずに備えました。

豪雨と暴風の音が鳴り響く中、「これはあって良かった、安心感を持てた」という物を絞りに絞って3つ紹介。


※被災は免れた身ですので、「被災者」の立場ではなく「被災しそうな者だった人間の感想」いということをご承知おきください。



普段、収納のジャマモノ扱いされるキャンプ道具たち。コイツらは災害時に活かせるはず。

今回の台風19号直撃を受けて、防災対策であるといいと実感したキャンプ道具を紹介してみます。

キャンプ道具の収納問題迫害を受けるお父さんたちの、ご家庭でのキャンプ道具地位向上のためにも。



①火器類(ガスバーナー)と燃料(ガス缶)

災害時・災害後は停電、都市ガス停止などで調理や湯沸かしが不可になる可能性が高まります。プロパンガスであっても、プロパンガスが、切れたら使えなくなります。

そんな時に使えるのが、カセットガスによる調理器具たち。

ガス缶はCB缶(カセットガス缶)とOD缶(アウトドアガス缶)の2タイプがありますが、一般的なカセットコンロにも使えるCB缶(カセットガス缶)タイプが圧倒的に便利です。CB缶は100円ショップやコンビニで買えるほど入手容易で安い。

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全てCB缶(カセットガス缶)で使うシングルバーナー。右のはカセットコンロ。

【左】SOTO(新富士バーナー) ST-310
【中】SOTO  フュージョンST-330
【右】イワタニ カセットフーボー
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備蓄がてら、常に衣装ケース1つ分のカセットガスが家にあります。常に15本以上はある状態。
安いの見つけたら買ってるような感じ。安い店ならだいたい3本パックで300円以下で買えます。

キャンプに行って4〜5人で3食をガス火調理しても1缶は使い切りません。お茶や体拭きの湯沸かしを含めても1日2本のガス缶備蓄があればやっていけると思います。
15本のガス缶備蓄があれば、1週間はやっていけると思います。


自分は主にキャンプ用なので、登山家のように激しく省スペース化・軽量化する必要は無いです。
なので、CB缶が使えるバーナーの機種に意識的に統一して揃えてます。

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低温時にも使えるタイプも1缶だけ常備してます。イザという時のために。

パワーガスは氷点下などの低温時にも使えるガス配合のカセットガス缶。

普通のカセットガス缶は液化ブタン(LPG)のみのガスで、理論的には気温−0.5度まで使えるとされます。が、実際は5度を下回ってくるとガスが気化しにくく、ガス缶を暖めないと燃焼しにくいです。

低温時にも使える「パワーガス」等と呼ばれるガスは、低温でも気化できるイソブタンの配合比率を高めたガス缶。理論的には気温−11度くらいまで使えるとされます。
価格も高いし、そんなに使うことないので、イザという時の保険的に置いてあるだけです。


繰り返しになりますが、カセットガス缶なら、災害発生日から数日経てば物流回復して入手できるハズ。

ランニングコストもいいので、一家に一台あってもいいキャンプ道具。
何より、燃料代が安いのでキャンプでもけちったり遠慮せずガンガン使えるのがいいです。


ただ、震災などの後は、地中の都市ガス管破損などで可燃性ガスが環境中に漏れてないかを確認してから使いましょう。


これらは、実際に使わずに済みましたが「当面の熱源が確保できている」ということの安心感がものすごくありました。
特に、嫁さんをはじめとした女性陣がこれにより安心感を持てていたように感じました。

ガスバーナーやカセットコンロは「持ってることの安心感」が、かなり精神衛生に良い影響を与える道具だと感じました。



②ライト類(ランタン、ヘッドライト、懐中電灯)&乾電池(単三、単四)

言わずもがなの灯り(明かり)です。

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ランタン、ヘッドライト、懐中電灯。

もう一つの重要ポイントは、電池の規格。
我が家の乾電池式のキャンプ道具は、全て単三電池か単四電池に統一してあります。

理由は、入手しやすく他の家電でも使える確率が高いから。

入手しやすい = 広く普及してる = 大量生産で安く作りやすい
となり、コストパフォーマンスの良い消耗品にもなるのです。カセットガス缶と同じです。大量に消費される規格ほど入手しやすく安価になります。


※充電式のライトを選んでしまうと、停電時に充電できないので注意。
充電式がいいのであれば、エネループなどの充電式電池を買う方法があります。
余談ですが、同スペック品でも乾電池式より充電式のライトの方が価格が高くなります。理由はバッテリーのコストが高いため。(機能の差ではない)
なので、現時点の技術では、充電式てはなく乾電池式のライトを選んだ方が、ライト本体も電池も安くて汎用性が高くコスパよくオススメです。


自分のライト類はジェントスのLEDライトがメインですが、ヘッドライトについては防水なら中華LEDでもいいと思います。

Amazonでも中華LEDヘッドライト安くて良い物が沢山あります。ただし、Amazon中華ヘッドライトは商品紹介で「防水」と書いてあっても、レビュー読んだら「防水性無し」と書いてあったりするので、レビューを読んでからの購入をお勧めします。

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子どもがヘッドライトはこれを使ってますが、赤色光(暗闇でも眩しくない)機能があって、意外と良いです。ベルトのデザイン微妙ですが安いし。ジェントスと使い勝手も変わりません。


ちなみに愚痴ですが、ジェントスはカスタマーセンターの対応がしょっぱい難点が。
ヘッドライトで樹脂が欠ける明らかな初期不良なのに「あんたの自己責任」みたいな回答された事があり、しかも検査品返送料請求されるというなんだかゲンナリな経験が。
あまりにも対応酷いので後日連絡し直したら、別の人が対応して「初期不良です申し訳ありません交換します」と言われたり。なんじゃそりゃ?
ジェントスのカスタマーセンターの対応が酷かったら、別の人と話しをさせてもらうといいかもしれません。

中華メーカーのが逆に対応良かったりして。
ジェントスは日本の会社として、カスタマーセンターの対応渋るなら、品質と検品もっと頑張ってほしい。と、勝手に期待させてもらってます。
災害用に買った人が、災害時に開封して壊れてたらシャレにならんよ。


以下、ジェントスへの愚痴から本題に戻ります。


電池はちょっと高くてもちゃんとした日本メーカーの「●年保存可能」とか「液漏れ防止」と書いてある物を買ってます。
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以前はよう分からんメーカーの「12本280円」とか使ってたりしましたが、やはり液漏れなどの事故というか不具合が多く感じました。

液漏れしてるとイザという時に機器(ライト)まで侵食されていて使えないと全く意味がありません。
機器を長持ちさせるためにも、「ちゃんとした日本メーカーのにしよう」という所に落ち着きました。

具体的には
・パナソニック
・maxell(現在は日立と分離)
・三菱
・東芝
・富士通(FDK)
のを選ぶようにしてます。

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ライトで意外と重要なのが「一人一つ」以上あること。

ライトがあるだけで、人の不安はかなり減る。それどころか、自分専用ライトを持たされた子どもたちは、逆に闇夜に挑みたくなるほど勇気付けられる(遊びたくなる)ようです。

「雨こわい」「風こわい」と言っていた子どもたちに、各自専用ライトを渡したら「探検行く!」と言って、わざわざ暗い部屋に行って冒険気分を味わってました。さっきのビビリは何だったのかというくらいの変貌。



③ポリ袋(45Lゴミ袋)

最後の3つ目は、家庭用ゴミ袋です。
なんの変哲も無い大きめのポリ袋です。

地味ですが、災害時(特に水害時)に一番有用なのはコレかも?と思いました。


ものすごく余談ですが「ビニール袋」ではなく「ポリ袋」。
間違って「ビニール袋」と言う人多いですが、それは「塩化ビニル製」の物を指します。現在は「ポリエチレン」など「ポリ製」の袋がほとんどです。
実生活では「ポリ」だろうが「ビニール」だろうが、どうでもいいことで、間違ってても全く問題なく生きていけますが、せっかくなので豆知識として。


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キャンプ道具?
と思われるかもしれませんが、キャンプには必ず持っていきます。

雨の撤収時のタープ、テント、濡れ物を入れるために欠かせません。必須アイテムです。

・ゴミ入れ
・濡れ物入れ
・汚れ物入れ
・濡らしたくない物入れ
・食材入れ
・水入れ(バケツ代わり)
・汚れた場所の下敷き、座るお尻下敷き
・簡易雨除け
・頭と腕出して簡易雨具と防寒着にも
・最悪、重ねてトイレ排泄物の処理、保管にも

など、スーパー多用途です。
安価で入手しやすく、捨てられるのも実用的です。


なんなら、水溜めて日中の太陽光で温めた後に針で穴開けて簡易シャワー、なんて、少年の冒険心をくすぐるような使い方を夢見ることもできるかもしれないほどの可能性を秘めた道具です。ポリ袋。


最後の3つ目がキャンプ道具としてテンション上がらない道具で恐縮ですが、被災中は何気にこのポリ袋が一番役に立つのかもしれません。


どう言うことかと申しますと、こんな記事があります。
「豪雨時は「トイレの逆流対策」も必要 国交省がまとめた資料がわかりやすい」

元はこちらですが、上記記事のが分かりやすい。
「家庭で役立つ防災(国土交通省)」


ここにあるように「土嚢(どのう)」ならぬ「水嚢(すいのう)」として、侵入水の堰き止めや逆流防止に使えるのです。

土嚢のように保管の煩雑さも無く、断水していなければ作れます。
また、溜めた水はその後の生活用水、飲用水としてのストックとしても有用です。(汚れてなければ)



ポリ袋簡易水嚢(すいのう)の作り方

自分は袋が破れた時の処理を考え、風呂場で水嚢(すいのう)作りました。

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プラスチック等の容器を置く。

プラ容器に水嚢を入れる理由
・水入れた後の持ち運びやすさ
・破れた時の保険
・移動、保管しやすくするため


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ポリ袋を二重に重ねる。

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袋に水をためる。

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袋に半分弱くらい水溜まったら、袋の余ってる部分をねじって

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輪っかを作って結ぶ。中の水を使うことになった時のために、解きやすいようにしておきます。

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完成。
一つ約20kg弱でした。
これで、20L弱の水の保管確保したことにもなるわけです。

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これを、トイレ前に置いて備えました。
トイレから「ゴポゴポ」と異音がしたら、迷わず便器内に突っ込んで封じ込める所存。
(便器に突っ込んだ水嚢の水は飲みたくないすね。)


床下収納の重しなども含め、5個ほど水嚢作り置きしました。その際にやった素敵なアイデアがこちら
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子供部屋にあったキャスター付きのプラケースで水嚢作り。移動が超ラク。

床下収納の重しにするのに重宝。そして、台風が去った後に洗濯機近くまで移動させるのもキャスター付きでラクラクでした。


幸いにも自宅は浸水や逆流が無かったので使わずにすみましたが、この5つの水嚢で、約80Lの水となりました。
浸水と逆流対策で使わなければ、80Lの水を確保したことにもなります。

(台風後に残った水嚢水は、スタッフが美味しく嫁さんが洗濯にありがたく使いました。)



破れにくさを考えると、ポリ袋の厚さは0.03mm以上の物がいいと思います。
当然ながら薄いと安いですが破れやすいです。
今回、自分は「破れにくい」とパッケージに書いてある文言信じて0.023mm厚を使いましたが、0.023mmでもちょっと破れやすく感じました。
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まとめ

今回書いた
・ガスバーナー、カセットコンロ
・LEDライト
・ポリ袋
以外にも災害時に使えそうなものはたくさんあります。

避難所に行けば、寝る時のマットや寝袋はもちろん、タープやテントは目隠しにも使えそうなですし、キャンプ道具は被災時の避難生活にほぼ全ての物が役立ちそうです。


ですが、かなりの暴風雨の中、精神衛生を保つことも含めて「あって良かった」と思えたものを挙げてみました。


その中でも、ポリ袋のスーパー多用途性に気付けたことは大きかったです。
価格も安いし、保管に場所もとらないし、キャンプの濡れ物入れでいつも使ってるし、汚れたら捨てられるし。


災害対策で厚手のポリ袋常備、オススメです。



今回は幸いにも被災を免れた人間としての考えなので、実際被害に遭われた方からすると違うと思われてしまうかもしれません。
(被災した場合は水、食料、衛生用品、たお、着替え等の方が最優先なってくるかもされません。)


被災された方が、早く日常に戻れることを願わずにはいられません。
そして、キャンプ好きな方は早く楽しいキャンプができるようになりますよう。


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