SOTOのシングルバーナー「フュージョンST-330」の自作遮熱板の作り方です。

遮熱板の完成報告をした前回記事からだいぶ時間が経ってました。

(前回記事)


さて、本題。ST-330の遮熱板の作り方。
材料費も安く、特殊な道具も不要で、難しい加工もありません。

冬休みの宿題工作で子どもたちでも作れるレベルのDIYで可能。

しかも、収納サイズは超ミニマム。
風防板よりもコンパクトに収納可能。

販売時にオマケで付けてもいいんじゃないか、と思ってしまうくらいバッチリの適合感とコスパの良さです。


というわけで、作り方をご紹介。
ぜひやってみてください。


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まずは完成図

最初に完成した物の写真から。最初に完成図が見えてれば、作業もしやすくなります。

IMG_4041
「コ」の字のようなアルミ板を2枚作るだけ。

FullSizeRender
バーナーヘッドの下に付けます。

IMG_4033
バーナーヘッド取付ネジを利用して固定する仕組み。想像以上にしっかりハマって脱落はほぼしません。

使用感については長くなるので次の記事で書きます。

IMG_4040
使用時はこんな感じに。
もはや、超ミニマムなカセットコンロのようでもあります。


自分で言うのもなんですが、材料費、手間、使い勝手、収納性、全てにおいて満足です。
SOTO純正で商品化できるんではないかという完成度。

まあ、材料費安くて誰でも作れるんで商品化はないか(笑)



では、作り方へ。

長い記事ですが、要はアルミ板を切るだけです。



材料と準備するもの

<材料>
・アルミ板 (0.5mm程度の厚すぎない物推奨)

ちなみに、Amazonの安い風防板を買って、
2枚外して使うのが一番安上がりかもしれません。アルミ板と短い風防が手に入ります。板厚も0.5mm程度です。
楽天ではなくAmazonだと安い。
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<道具>
・カッター
・鉛筆かシャープペンシル(下書き用)
・定規
・下敷き(テーブル等が傷付かないように)
・ニッパー(無くてもなんとかなる)

これだけ。

アルミ板以外は、家にある物で十分。
自分は以前ST-310の遮熱板作った時の余りアルミ板で作ったので、実質出費無し。コストは手間のみ。

カッターもアルミ板の切断なら特殊な物ではなく普通の文房具のカッターで十分。

あえて言うなら、加工後にアルミ板の端をなめらかにヤスリがけするための紙ヤスリがあってもいいかもしれません。

が、超面倒くさがりの自分は紙ヤスリすらしません。台所のシンクにある物でバリ取りヤスリがけしてしまいます。 

ヤスリがけ、粉が飛んで掃除片付け面倒なんで嫌いなのです・・・。まあ、なんとも、DIY向きじゃない面倒くさがり気質。でも、モノ作りは好きなんです。片付けは苦手でして・・・。

自分が石油王だったら、召使い雇ってすべての片付け掃除は任せたい。かわいいメイドでもいいですね。
と、天然ガス燃料仕様道具を使いながら石油に夢はせる・・・。


台所での簡易バリ取りの方法は記事最後に。

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アルミ板は150 ×150mmあれば足りますが、小さければ安いわけでもないので足りるサイズで送料含めて安いのを選ぶと良いと思います。



ST-330用遮熱板の作り方 
以前に作ったST-310用の遮熱板よりも簡単です。
そして、今回使うアルミ板は、その時に使ったアルミ板の残りです。
(過去記事)



【1】サイズ

IMG_4003
〈板サイズ〉
縦 120mm
横 70mm

〈欠け部分〉
縦方向の中央に 
縦22mm × 横18mm 
の欠け部分を作ります。

必ず縦120mmの中央に欠け部分が来るようにするのがキモです。

一応書いとくと、上の写真は試作の型紙用に作った厚紙です。アルミ板ではありません。

IMG_4002
全く同じ物を2枚作ります。
写真のように、対象に配置して使います。
光学異性体のような感じですね。


【2】サイズをアルミ板に書く
IMG_4005
サイズ通りに線をアルミ板に書きます。下書きです。
鉛筆かシャープペンシルで、薄く書きます。
濃く書くと、アルミ板は柔らかいので痕が残りますので注意。


【3】カッターで線を付ける
IMG_4006
書いた線をなぞって、定規とカッターでアルミ板の表裏両面に傷を付けるように線を引きます。
力を入れすぎるとミスりますので、ほどほどの力でOK。


【4】線に沿って折り切る
IMG_4007
カッターで傷付けた線に沿って少しずつ折り曲げます。

一気に曲げてはいけません。
少し曲げたら反対に、また少し曲げたら反対に。と、表・裏・表・裏・・・・ 、と繰り返しヘコヘコと曲げていきます。

IMG_4008
パタパタと羽ばたく鳥のようにヘコヘコヘコヘコと、根気よく表裏ともに曲げましょう。

IMG_4009
すると、ある時突然「パキッ」と割れます。
アルミ板が金属疲労により切断されたのです。

「根気よく」と書きましたが、5、6回くらいヘコヘコしてれば割れます。


IMG_4011
欠け部分も同様に、カッターで傷付けた線に沿って、ちょっとずつ曲げていけば割れます。
一辺ずつ折り切る感じで。焦らず、ちょっとずつ。

ガッ、といきたくなってしまったら、
『おそらく10年は使えるであろう遮熱板。この一瞬を我慢出来ずにどうする』
と自分に言い聞かせましょう。


切る(割る・折る)順番は特にありません。自分がやりやすそうな場所から切るといいでしょう。

IMG_4013
はい、切れた。
もうほぼ完成。


【5】角を面取りする
直線で切ったままだと、引っかかりやすく、設置しにくい上に怪我しやすく危険です。
なので、面取りして角を丸くします。

ワイルドじゃない、とか言ってる場合ではなく、角があるままだと設置しにくいのです。
IMG_4014
全ての角にカッターで斜めに線を入れます。

ワイルドなので、もう定規とか使いません。
いや、ただ定規使うのが面倒なだけです。
というかスギちゃんのせいで「ワイルド」という言葉が死語のようです。

IMG_4015
ニッパーで挟んでヘコヘコ曲げて折り切る。

IMG_4017
ニッパーが無ければ、指先爪先で頑張ってつまんでヘコヘコすれば折れます。

IMG_4041
全ての角を斜めに切り終わりました。


【6】1枚の片側を少し曲げる
IMG_4024
2枚の内、1枚だけを曲げ加工します。
欠けのある方の辺に少しだけカーブをつけます。

IMG_4025
机などに指先で押し付けて曲げます。
曲げるのは少しで十分。

IMG_4026
こんな感じ。
少し曲がってる、という程度。

IMG_4027
真横から見るとこんな感じ。

これで、加工は終了。


なんのために曲げ加工したかって?
いや、これが重要なんです。



遮熱板の設置方法

完成した2枚の遮熱板の設置方法です。

一度理解すれば難しくありません。
超簡単ですぐできます。

そして、先程の曲げ加工が深く影響してきます。
テクトニクス。


IMG_4028
2枚の遮熱板を固定するのに、バーナーヘッドを固定しているネジを利用します。

ST-330は、ホースが付いている方向とその反対側の方向、2箇所がネジ留めされています。
(ちなみにST-310は1箇所。)

IMG_4029
このネジ。

IMG_4031
最初に、曲げ加工した遮熱板を、ネジの下に入れるように差込みます。

IMG_4032
写真分かりにくくて申し訳ない。
ネジの下に曲げ加工した遮熱板が入ってる状態。


IMG_4033
曲げ加工した遮熱板の下に、真っ直ぐのままの遮熱板を差込みます。


イメージとしては、太平洋プレートがフィリピン海プレートの下に潜り込む感じです。
FullSizeRender

そうです、まるで雄大な大地のうごめき「プレートテクトニクス」な構造。

(「プレートテクトニクス」を詳しく知りたい方は気象庁のサイトへぜひ↓)

遮熱板の写真と上の図、潜り込む方向が逆でしたね。この図に合わせて写真撮れば良かったと少し後悔。


IMG_4034
設置後はこんな感じ。
色をつけると。
FullSizeRender
曲げた遮熱板の下に、真っ直ぐな遮熱板。
ネジで遮熱板が押さえつけられる構造。

地震学者が見たら
「ぷっ、プレートテクトニクスじゃないか」
と呟いてしまうでしょう。
そして、「テクトニクス遮熱板」と名付けてくれると思います。

軽量コンパクトかつ安く作れるけど、壮大な地球の胎動を現すプレートテクトニクスと同じ構造の遮熱板。
キャンプっていうのはやっぱり大自然を・・・



なんて妄想はさておき、ネジと2枚の板が押し合う力のおかげで、思った以上にしっかりと固定されます。

IMG_4036
遮熱板を付けた状態。

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遮熱板を持って持ちあげられるほど、しっかりハマってます。



仕上げのヤスリがけ

粉が飛び散るから掃除・片付け面倒で嫌いなヤスリがけ。

何を隠そう、自分はヤスリがけしません。
ワイルド(死語)だから。
いや、面倒くさがりだから。


じゃあどうするかというと、
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キッチンの流しで食器用洗剤で泡立てて洗うついでに、金ダワシで角を強くこするだけです。

こすり傷だらけの仕上がりですが、アウトドア使用で扱いも雑だからどうせ傷だらけになるので気にしません。

粉飛ばないし、洗うついでで終わるのでラク。
(金ダワシ傷を)気にしない方にはオススメです。



まとめ

IMG_4041
完成品はこんな感じ。

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2枚重ねて持つと
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1枚だけ曲げ加工してるので、少しの隙間がありますが、全く問題ないレベル。

IMG_4045
風防板「アマ板(アマゾンの安い風防板)」よりも小さいサイズ。

(過去記事「アマ板」)

IMG_4047 
風防板と重ねてもこんな感じ。
コンパクト。

IMG_4048
重さも2枚ワンセットで21gと軽い。


作り方簡単。(ほぼ切るだけ)
材料費安い。(今回出費ゼロ)
コンパクトで軽量。(詳細仕様は次回記事で)


文句無しにコスパ良しです。


長くなったので、使い勝手やレビューは次回記事で。

(自作遮熱板の使用レビュー)



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