今回からは、商品別にシェラカップを見てみます。(ここまでが無駄に長かったかも?スイマセン) 意外と種類があるので、メーカー別・素材別・サイズ別に並べたてまつってみたいと思います。

以下、サイズや容量は前回記事でアップした「◆メーカー別 シェラカップ比較一覧表 」を別ウィンドウで見ながら読んでもらえると分かりやすいと思います。

【参照】→◆メーカー別 シェラカップ比較一覧表

ちなみに、重さの参考に、1円玉=約1g、10円玉=約4.5g、100円玉1個=約5g、500円玉=約7g です。重さ感覚参考に。



まず手始めにユニフレームから。





ユニフレーム ステンレス製

170411シェラカップ ユニフレーム ステンレス3種

シェラカップの定番と言えば、ユニフレームのシェラカップかと思います。奇をてらうことなく、どストレートなシェラカップ。

形状も価格も質感も問題なし。容積量れる目盛りも付いて、取っ手も定番の長さで直火にもかけやすい。本当に定番中のど定番のシェラカップだと思います。仕上げも丁寧で、物欲を満たすにはいい質感をしています。ステンレスなので表面つるんとしていて、洗うの面倒な時は、ティッシュやウェットティッシュで拭くだけで完了させるという荒業もたまにやります。(潔癖症な友人がいるときはこっそり)

シェラカップ選びに迷っているなら、とりあえずユニフレームのステンレス製300mlサイズを一つ入手してみるのがいいと思います。チタンではなくステンレスを勧めるのは、ステンレスのが安くてオートキャンパーには機能的にも十分だからです。


サイズは300ml、420ml、900mlの3種類。この3種類なら、300mlだけで良いと思います。420mlはまだしも、900mlに至っては容量目盛りも無く、単なるデカいステンレスの何かです。
価格も、ほぼ定価通りで売っているところが多いです。
お得に買うなら、楽天などでポイントが高いショップを狙うくらいでしょうか。


ちなみに、ショップによっては「SUS]と商品名に入れている所がありますが、これは「ステンレス」のことです。


<ステンレス 300ml> φ119×175×h41mm 約75g
飲物を入れるカップとしても、ご飯入れるお椀替わり、焼肉のタレ入れとしても使える超無難サイズ。とりあえず300mlサイズがあれば多用途に対応できます。また、他社の300mlサイズとのスタッキング(積み重ね)収納もできます。

「盛れる量が少ない」って?そんな自分のような大食漢は、お代わりをすればいいのです。その前に、そのお代わり、しない方が身体にいいですよ。(と、自分のデブ化防止のために言い聞かせる。)

<ステンレス 420ml> φ129×190×h50mm 約80g
持ってますが、あまり必要性を感じてません。無くてもいいです。

300mlサイズと容量120mlしか違わず、そんなに入る印象ではありません。たった120ml程度の違いなら、「お代わりすりゃいいじゃん」のレベルです。120mlのためにスタッキング性を犠牲にするのは賢明ではないと感じます。キャンプに持ってきますが、毎回「300mlでいいや」と思います。

<ステンレス 900ml> φ185×257×h50mm 約175g
コレは、シェラカップ選びに迷っている人は絶対に買ってはいけません。「シェラカップ」と名付けられてますが、シェラカップに非ず。

有用性を感じにくい謎道具です。高さ5cmで、ラーメン等の麺系茹でるには浅いし、プレートとして使うには取っ手を持つと重いので結局皿のように本体をグワシと掴むことになるし。調理用として考えているなら、これを持っていくより、フライパン、鍋、コッヘルを持って行った方がはるかに使いやすいです。山用のコッヘル使えば収納性もいいでしょう。

シェラカップを既に持って使い倒していて、「○○のためにコレが欲しい」と、ピンポイントで用途が思い浮かぶようになったら買う道具です。残念ながら、自分には「○○」は思い浮かびません。





ユニフレーム チタン製

170411シェラカップ ユニフレーム チタン2種

前述のステンレス製より軽いチタン製です。ちなみに、取っ手はステンレスです。
サイズは300ml、420mlの2種類。サイズについてのコメントは前述のステンレス製と同じです。300mlでいいと思います。
価格はステンレス同様、ほぼ定価通りで売っていることがほとんどです。

質感はいいです。マットな鈍色(グレー)のチタン色です。ステンレスよりもザラつきを感じます。
ティッシュで拭くのならステンレスのが表面つるりとして拭きやすいです。洗うの面倒でティッシュやウェットティッシュで拭いて済ます自分のようなズボラ人にはチタンよりステンレスのがいいかも。

山に行く人はより軽いチタンが必要でしょうが、車移動メインのキャンプ・バーベキューには軽過ぎて不向きです。風で飛びやすいです。軽いために安定感が無いです。軽さと安定性はトレードオフでございます。

よく「熱伝導性が低いので、熱いもの入れても唇熱くならない」と言われますが、直火かければステンレス同様にフチまで熱くなります。


数グラムの軽量化を目指す人以外はチタンの必要はありません。価格差を考えてもオートキャンパーにはコストパフォーマンスで貢献しません。(風で飛びやすいのも難点)
オートキャンパーにとってチタンは、実用性ではなく所有欲を満たす趣味の世界と思った方がいいでしょう。


<チタン 300ml> φ119×175×h41mm  約50g
同サイズステンレス製との違いは、重さ25g、価格差600円。(ステン1000円、チタン1600円)
家族分4つ買ったら2400円の差。ステンレスが2.4個買える差です。この価格差をどうとらえるかは個人の考え方かと。山行しない人は無くてもいいと思います。
ただ、「チタンを1つ欲しい」という人は、このユニフレームの300mlサイズが一番無難でいいかと思います。山行にも使えます。


<チタン 420ml>
 φ129×190×h50mm  約55g

こちらも300mlチタンと同様に価格差があります。チタンなので重さが軽いです。山行で鍋代わりにするならいいと思います。が、オートキャンパーには無くてもいいかと。趣味の世界です。




ユニフレーム ブラス(真鍮製)
170412シェラカップ ユニフレーム ブラス2種

「ブラス(brass)」とは何ぞや?英語で真鍮(しんちゅう)のことです。
金管楽器を使う音楽隊を「ブラスバンド」と言ったりするアレです。真鍮で作られていることから金管楽器のこと自体を英語で「ブラス(brass)」とも言います。

真鍮とは、銅と亜鉛の合金です。「超合金」ではありません。日本では数百年昔から利用されてきた、いわば「普通合金」です。身近な所だと五円玉が真鍮です。

ロマンあふれる話だと、古代ギリシア・ローマ時代(←これは紀元前だけど)の伝説の金属「オリハルコン」の正体は真鍮ではないかとの説があります。ボクら世代だと、「オリハルコン」は古代史よりもドラクエでの憧れの金属ですね。


真鍮の特性。
加工性がよく金属部品に多様されるが、水や塩分で青緑色の錆びがでる。黒いくすみが出るが研磨剤で磨くと輝きが戻る。

「水や塩分で錆びる」 ・・・。
食器としては致命的な材です。前夜の汁ものいれっぱなして翌日見たら腐食している可能性アリです。


真鍮製シェラカップは、完全に「好きな人向け」の完全趣味の世界の一品ですね。
個人的には、真鍮の臭いと金色っぽい感じが好みではなく、さらに、くすんだ状態を「味」と言う人もいますが、食器であの臭いと黒いくすみが出てたらゲンナリです。

価格とメンテナンス性を考えるとコスパは激悪でオススメしません。好きな人向けの特殊品です。


<ブラス(真鍮) 300ml> φ119×175×h41mm  約80g
上記の説明で、もう言うことはありません。真鍮が好きな方のみどうぞ。

<ブラス(真鍮) 420ml> φ129×190×h50mm  約95g
以下同文。



ユニフレームのステンレスの300mlサイズは本当によくできた逸品だと思います。デザインもすっきりしていて質感もいい。「とりあえずシェラカップを買ってみたい」という方は、ユニフレームのステンレス300mlをオススメします。たぶん、その後別メーカーのシェラカップを買いたすことになっても、使い続けらられる品だと思います。


以上、ユニフレームのシェラカップ紹介でした。



ちなみに、同じシェラカップを買わない自分が、唯一複数個持っているのはユニフレームのステンレス300mlシェラカップです↓